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2006年07月06日

万年筆の選び方


 万年筆は沢山のメーカーから本当に数多くのペンが出ており、どのように選べばいいか迷われると思います。綺麗な字を書ける自分の書き癖、手の大きさなどにあったペンと出会うのは簡単なことではありません。予算や万年筆の使用目的(仕事用、手帳用、サイン用、手紙用、宛名書き、ペン習字などなど)の中で、あれこれ探すことは本当に楽しく、お気に入りの1本が見つかった時は至高の喜びです。
 私がお勧めするのはやはりお店で手にとって太さ、重さ、長さ、バランスそして、試筆した時の感覚、また、色、デザインで気に入ったものを買うのが一番だと思います。
試筆する時は出来れば自分の使うノート、手帳、原稿用紙で試してみることです。お店にある試筆用の紙は非常に書きやすい紙を使っていて、滑り具合、にじみ具合、発色などかなり差があります。
 とは言っても、有名店のショーウィンドウには何百本ものペンが並んでおり、試す10本を選ぶにも最初は大変かもしれません。そこで、選ぶ際の気になるポイントをまとめてみました。
 また、私なりに推奨するペンを予算別お勧め万年筆鉄ペンワールドにまとめておりますので、参照下さい。

目安として
@はじめての万年筆 カジュアル万年筆(鉄ペン)で安価で使いやすいペンをまずは使ってみることをお勧めします。ペリカンのカジュアルライン(フューチャーやペリカノなど)が安くて書きやすいのでお勧めです。
A使ったことがある方 予算別お勧め万年筆から1本。出来れば金ペン(ペン先が14金や18金のもの)を使ってみて下さい。こだわりがなければ国産のもののほうが、コストパフォーマンスは当然高く、10,000円〜15,000円くらいの物で、十分楽しめます。
沢山書く方や、万年筆のいろんな楽しみを知りたいのであれば、吸入式のペンがいいでしょう。こうなると舶来ブランドがメインターゲットになります。Bをご参照下さい
B万年筆に慣れている方 お好きなメーカー、書き心地、デザインなどお試し下さい。とは言ってもペリカンスーベレン、アウロラオプティマ、モンブラン146は経験した方がいいでしょう→詳細は予算別お勧め万年筆

1.ボディバランス
   一番大事なのは、そのペンを持った時の感覚的な部分 続きを読む
2.ペン先
   次にペン先ですが、硬さとフローの良さが最初のポイントです。 続きを読む  
3.機構

 万年筆にインクを入れる方法として大きく分けると 続きを読む
4.ディテール
   ディテールと表現しましたが、これはかなり細かいこだわりの部分 続きを読む
5.軸材  
  ペリカンの縞々はその工程の複雑さ、精度など秀逸と言える 続きを読む




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1.ボディバランス


 一番大事なのは、そのペンを持った時の感覚的な部分だと思います。それは、太さ、長さ、重さ、そしてそのバランスでしょう。
萬年筆は鉛筆やボールペンなどと違って、筆圧をかけずに筆記しますので、軽く、滑らすように筆記します。持ち方も力を抜き、ペンの角度もかなり寝てきます。万年筆になれるに従い、徐々にこのような持ち方になってきて、太く、重い軸のペンの方が、安心感を持って扱えるようになってきます。ただ、最初はこれらの感覚がないと思いますので、下記を参考にあなたのベストバランスのペンをお探し下さい。

 まず、軸の太さですが、長時間の筆記には、ある程度の太さがあった方が、疲れません。万年筆に慣れてない場合でも、極端に細いペンを購入するのはお勧めしません。出来れば、ペリカンのM400程度を最低の細さで選んで頂いた方が、いいと思います。

 次に、重さですが、ボディの重さを利用して、筆圧、そしてペン先の「しなり」をコントロールする方も居ますし、軽めのペンの方がコントロールしやすい方も居るでしょう。私自身は後者のタイプですが、ファバーカステルの伯爵コレクションのような細くて、長くて、重いペンも楽しんでいますので、これがいいと決めつけることは敢えて致しません。最初は好み、フィーリングで選んで下さい。

 続いて長さですが、これも極端な物は最初は敬遠した方がいいでしょう。ここで、キャップを尻軸に挿して書くべきかは悩む部分です。これはペン毎のバランスに応じて好みで決めていいと思います。私は基本的にはキャップを挿して書きますが、ファバーカステルの伯爵コレクション(尻軸のシルバーが傷が付きやすいのと、キャップが重いので)や、ラミーサファリ(長くなりすぎる)などは挿さずに使います。

 結局太さ、長さ、重さのバランスが大事です。そういった意味で、ペリカンのラインナップは絶妙だと思います。スーベーレンシリーズはそれぞれのボディサイズでいいバランスになっていると思います。M400M600M800の3種類程度を手に持って、一番しっくりする(書きやすい)バランスを基準にし、他のメーカーでそれに近い物をいくつか試すのがいいのではないでしょうか。(ペリカンM1000はボディがかなり大きいのと、ペン先が軟らかいので万年筆に慣れて800モンブラン146アウロラオプティマなどを購入されてからの方がいいでしょう。)

筆圧をあまりかけずに書ける万年筆の特性上、ある程度筆記角度を立てないとスムーズに書けないボールペンとは明らかに筆記角度の美味しい処は変わってきます。グリップの位置は後ろよりになり、ペンを手に乗せる感じで優しく持ち、かなり筆記角度は寝てきます。そして、筆圧をあまりかけずにペン先を滑らすことで、万年筆の心地よさは増してきます。最初は解らなくても、万年筆に慣れてくるに従い、だんだんそういう書き方に変わってくるものと思います。そうなると、益々万年筆を楽しめると思いますし、太いペン、多少重量感のあるペン、軟らかいペン先などへ、ペンの好みも変わってきます。(こうなったら、前述のペリカンM1000などが楽しめます。)
pelikan_souveran ペリカン 万年筆

上からペリカンM1000M800M600

万年筆のいろは
万年筆の選び方
1.ボディバランス
2.ペン先
3.機構
4.ディテール
5.軸材
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2.ペン先


 次にペン先ですが、硬さとフローの良さが最初のポイントです。
 筆圧が強い方は硬いペン先、弱い方は軟らかいペン先が合っていると思います。私としては、ある程度しなりと弾力(ねばり)を感じる物の方が楽しめると思います。手頃なものでは、セーラーのプロフィットなどいい感触です。

 ペン先のタッチも随分異なります。ファバーカステル伯爵コレクション、モンテグラッパ、カランダッシュなど本当にシルクのように滑らかなペンもありますし、モンブランなどはゴリゴリ、ビスコンティなどはカリカリとした感じがあります。私自身は、滑りがいいから綺麗な字を書けるわけではなく、ある程度の筆記抵抗がある方が、思い通りにコントロール出来ると思いますが、ヌラヌラと滑らす感覚を楽しむ時が一番好きで、やはり、タッチが優しいペンが好みです。

 フローに関しては、インクによる影響や、調整、個体差などがあってどのペンがいいとは一概に言えません。フローが渋いのはもちろん論外ですが、インクが盛り上がるほどフローがいいペンを好む方も居ますし、出過ぎるのは乾くのに時間がかかって嫌だという方もいるでしょう。基本的にはある程度フローがいい方が、ペン先の滑りもいいですし、かすれが少ないこともありお勧め致しますが、これも自分の好みで選んで下さい。私の場合は筆圧のコントロールで、インクの出方もコントロール出来る程度が、インクの濃淡を自分で作れるので好んでいます。

 ペン先の太さですが、同じFでもメーカーにより随分異なります。(参考:メーカー毎のニブサイズ比較)また、メーカーによっては同じFでも個体によってばらつきがあるものもありますので、これも試筆することによって選んで頂くのが確実です。試筆する際は普段書く大きさで漢字を書いてみて下さい。「永」の字が漢字の筆記する際の多くの要素が入っていると言われていますが、もう少し画数があった字も書いてみて下さい。太い方が、滑りが良くなり、インクの濃淡を表現できるので、万年筆を楽しみたい方にはお勧めです。但し、小さい漢字はつぶれてしまったり、インクの消費量が増えてしまったりと、仕事などでは実用性が薄れるかもしれません。私は仕事でもM以上を使うことが多いですが、通常はF程度が使い道は広いと思います。もし、F程度をお買いになった場合は出来れば、M以上の太いペンもお求め頂けると万年筆を楽しめると思います。(参考:ペリカンニブサイズ比較表
 一般的には手帳にはEF、仕事にはF、宛名やサインにはM、B程度が使いやすいと言われていますが、私のように書き心地を求め太めが好きな人も多いようです。(私は普段使うペンもほとんどM以上です。)

 ペン先の素材で、14金とか18金などが選べますが、私はあまり気にしません。ペリカンなどは同じ600シリーズでも14金と18金のペン先がありますが(注国内では14金になります。)、私には全く違いがわかりません。(鈍感なのかもしれません)それより、ペン先のデザインによる、違いの方が影響が大きいでしょう。解りやすい例では、ペン先が薄くて横に広い方が軟らかいとか、切り割りが長い方が軟らかいとかありますが、実際に試筆してみることが一番です。

 ペンポイントと呼ばれる紙と接する丸い部分は、一般的にイリジウム合金と呼ばれる高価で特殊な素材が使われています。ここは少しずつ削られ、薄くなっていきますので、大きく厚みのあるペン先の方が、本来は価値があると思いますが、ヘビーライターを除くと、こだわり過ぎる必要はないと思います。
 また、特に太めのペン先の場合このポイントの形にはかなり違いがあります。これもこだわりすぎる必要はありませんが、各メーカーの思想の違いが出てきます。
pelikan_souveran ペン先 万年筆

左上からペリカン M1000M800M600の各F
右はペリカンM805の3B(森山モデル)


次の記事 → 3.機構

万年筆のいろは
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1.ボディバランス
2.ペン先
3.機構
4.ディテール
5.軸材
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3.機構


 万年筆にインクを入れる方法として大きく分けるとカートリッジ/コンバータ式と吸入式の2種類あります。それぞれメリットがありますが、吸入式になれると、この吸入の儀式からわくわくが始まるようになります。このページをご覧になるような方には、できれば吸入式をお勧め致します。
 カートリッジ/コンバーター式は、面倒な手間はなく、旅先などにインクを持っていくのも簡単で、便利です。忙しいビジネスマンにはこちらが向いているかもしれません。カートリッジはメーカー毎に異なった規格の物を使っている場合がありますので、インクの選択肢は基本的に広くはありません。コンバーターとは、カートリッジの代わりにスポイトのような機構の物を挿し、簡易版の吸入式になる物で、各メーカーで別売り(内蔵しているペンもあります)されています。ただし、コンバーターは吸入量がかなり少ないので、多量な筆記には向きません。
 吸入式は一度に沢山のインクが入る物が多いので、カートリッジ式に比べると一回の補充での筆記量は当然多くなります。また、カートリッジと、インク瓶で比較すると圧倒的にコストが安くなるので、筆記量が多かったり、太めのペン先を選ぶには吸入式の方が合っていると思います。更に、どのようなインクを入れることも出来るので、インクの選択肢が広くなり、万年筆の楽しみが更に奥深い物になります。また、私にとってインク瓶から吸入している時間は、墨を硯でするような大事な時間です。
 そして、吸入式に関しては、スムーズさ、機構の信頼性が大事だと思いますが、そういう意味ではペリカンが一歩リードしているように思えます。

次の記事 → 4.ディテール

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1.ボディバランス
2.ペン先
3.機構
4.ディテール
5.軸材
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4.ディテール


 ディテールと表現しましたが、これはかなり細かいこだわりの部分で最初のペンを選ぶ際は不要かもしれません。

 まず私が大事だと思うのはキャップの密閉度です。というのも、キャップを閉めた時、キャップ内に通気が取られているペンと、あまり通気されないペンがあります。この通気性は、気圧の変化によるインク漏れや、キャップ内での結露対策のために設けられている機構らしいのですが、私にとっては必要ありません。むしろ、通気されることによってインクが乾き、ファーストタッチでインクが出なかったり、ペンの内部でインクが煮詰まって、インクの色が濃くなることは私にとっては許せません。この点すばらしいのは、やはりペリカンアウロラモンブランですが、特にペリカンのそれは群を抜いているように思えます。
 キャップを回転してしめるものと、カチッと押し込むタイプがありますが、上記の理由により、高級なペンは全て回転させます。最初は面倒に感じる回転させるという作業も、すぐ慣れると思います。そして、この回転数にも違いがあり、やはりペリカンはちょうどいい具合、4回転と少しくらいで開きます。
 また、キャップの作りも各メーカーの工夫があります。というのも、使っていると解るのですが、キャップをしめる時、そして、尻軸に挿す際にボディに細かい傷がついてしまうのです。この問題を解決しようとしているキャップは、使い手の気持ちをくんでいるなぁと感動します。

 次にクリップのデザインも重要です。普段何気なしに使っていると気づかないかもしれませんが、各メーカーのこだわりが感じられます。スーツに挿す場合、クリップのデザインによって、スーツの傷み具合が随分と違ってきます。高級品のクリップはだいたい無垢の材料を削りだした物になっています。ファバーカステル伯爵コレクションは更にスプリング式(最近日本製のジェルペンなどでも増えてきました)で、ポケットを傷めないような配慮をしていますし、デザイン的にはアウロラが好きです。クチバシのデザインを採用しているペリカンは、何故か少し安っぽいもので(壊れやすい気もします)、800や1000を買うと5万円以上も出してこれか〜と悲鳴を上げたくなります。その他の機構が完璧なだけに800,1000など上位ラインだけでもキャップ周りにもう少しコストをかけて欲しい気がします。

 基本的に筆記には影響ありませんが、ペン先のデザインも気になります。私はコンウェイのペンが好きですが、10万円も出してゴールドプレートにしか見えないペン先(→自己紹介のページ参照)というのはアンバランスな気がします。品質重視の私ですが、満足感という意味でもう一工夫して欲しいですね。その点、ファバーカステルモンブランペリカンなどはオーナーの満足感を高めてくれる心遣いがあります。


箱のデザインも随分差があります。(買う際の基準にはなりませんが)ビスコンティは鰐皮のようなデザインの箱ですし、モンブランペリカンなどの限定品はデザインに凝ってて楽しませてくれますし、パーカーのデュオフォールドはフラッグシップらしい風格があります。

次の記事 → 5.軸材

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万年筆の選び方
1.ボディバランス
2.ペン先
3.機構
4.ディテール
5.軸材
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5.軸材


ペリカンの縞々はその工程の複雑さ、精度など秀逸と言えるものです。また、昔沢山使われていたセルロイドを使ったモデルや、木を使ったものなど沢山出ています。  まぁ持ちやすければ何でもいいのでしょうが、私は発色の綺麗なもの、渋い色合いの中でもこだわりの感じるもの、木を使って味のあるものなど、素材の違いを楽しんでいます。
エボナイト製 滑りにくく柔らかさを感じる。使っているうちに手に馴染んできます。
セルロイド製 万年筆に色彩の楽しさを教えてくれた素材。加工が大変だが、発色の良さを求め最近イタリアメーカーなどで復活している。
木材 私の一番落ち着く素材が木です。時間と共に味わいが増してきて、艶や色の変化を楽しめます。
私の好きなペンではファバーカステル伯爵コレクションウォーターマン セレニテ・ボア等が大好きです。


万年筆のいろは
万年筆の選び方
1.ボディバランス
2.ペン先
3.機構
4.ディテール
5.軸材
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2007年02月21日

メーカー毎のニブサイズ比較表


メーカーによるニブポイントサイズの違い(参考)

Size XF F FM M B BB 3B Music Zoom
Pelikan .25mm .4mm   .7mm .85mm 1.0mm 1.5mm      
Pilot   .35mm   .60mm .70mm          
Sailor .23mm* .3mm .36mm .5mm .6mm     1.15mm .25-.7mm
Omas .3mm .4mm   .65mm .75mm .95mm        
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